肩・腕の内側にしびれ・痛みが出たら尺骨神経伸張検査ULTT 3のテストをやってみよう！病院・リハビリでも使います！

2021年9月23日

という場面は少なくないのではないかと思います。

そんな時、

と悩むこともあるのではないでしょうか。

一方で患者さんは

と思っていると思うのです。

確かに何の神経が障害されているのかが分からなければ治療のしようがありません。

今回はそのヒントになるべく、尺骨神経のテストULTT 3を紹介します。

ULTT3(尺骨神経の伸張検査)

このULTT 3 は尺骨神経のテストです。

これまでULTT 1、ULTT 2 Med、ULTT 2 Radなどの他の神経の検査を紹介してきましたが、どんな検査もそれだけを鵜呑みにせずに、いくつかの検査を複合して検討しましょう！

ちなみにULTT 1・ULTT2 Med(ULTT 2a)は正中神経、ULTT 2 Rad(ULTT 2b)は橈骨神経の検査です。

適応・どんな人にやるの？

このテストは上肢の末梢神経障害が疑われ、支配神経領域の感覚低下や筋力低下が生じている患者さんに対して、どの神経なのかを同定するために行います。

例えば頸椎症性神経根症や腕神経叢障害、引き抜き損傷といった病名が付けられた場合などでこのテストを行うと、障害されている神経が絞りやすくなります。

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頚椎症の方はストレートネックになりやすいです。そうなると首の周りの筋肉は硬くなっている方が非常に多いです。

この機器はTENS機能があり、TENSとは電気刺激によってゲートコントロール理論と呼ばれるものなどによって痛みを緩和する作用のある物理療法です。

そのため痛みが生じている方はこのような機能は試してみる価値はあるかもしれません(医師に相談の上、使用することを推奨します)。

方法・どうやるの？

みるべきポイント

試しにやってみるとわかると思いますが、これは健常な人でも痛みが生じます。

なんかじんわりいや〜な痛みですよね。。。

なので

と思わなくて大丈夫です。

重要なのは、「左右差」です。

左右ともに同じくらいの強さ・範囲で動かしているのにも関わらず、どちらか一方の腕の痛みが強く出現する場合に「陽性」と判断できます。

正中神経のテストをやるときはこれ！

検査をやってはいけない時・禁忌

このテストは神経を引き伸ばすテストです。

そのため、この神経が悪化している時や、大元の背骨の神経が傷んでいる時に「おりゃー！」と神経を引っ張ったらさらに悪くなりそうですよね？

よって

などです。

また、この検査を行う際は、痺れや痛みが出ていない方の腕から行いましょう。

急に痛みが出ている腕で行うと危ないですからね。

注意点

このテストを行うコツは「肩甲骨下制(肩甲骨を下に下げる動き)」をしっかりと行うことです。

これが甘くなるとこのテストは十分ではなくなってしまいます。

また個人的には手関節の背屈や肩関節の外旋、前腕の回内が甘くなりがちなので、ここも要チェックです。

感度を上げるために

この神経の伸張テストは、人によっては痛みを感じない人もいます。それでは左右差を見ることができませんよね。

そんな時は、

頚部対側側屈(首を検査している腕とは反対側にかしげる)

すると痺れや痛みなどが出現しやすくなります。

そうする方が神経が引っ張られるからです。

治療・神経モビライゼーション

これらを行い、禁忌に当てはまらずに結果が陽性な場合は、このテスト自体が治療にもなり得るのです。

首を痛い側へ傾けると痛みは楽になりますよね？一方で肩を外転させると痛みが増強します。この2つの動きを同時に行うのです。

そうすると、身体の中で正中神経という今回ターゲットにしている神経が引っ張られることなくスライド(モビライゼーション)します。

これらによって神経の滑走・滑りが良くなり、痛みや痺れが改善するというわけです。

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自分でトレーニングを行うことで頚椎症に立ち向かうのもありですね。肩こりを取るのは重要かと思います。

まとめ

今回は腕神経叢の中の1つである尺骨神経という神経の伸張テストを紹介しました。

最後に紹介した治療に関しては、あくまでも神経の滑走性が問題であった場合にのみ適応になります。

その他の問題、例えば筋の圧迫などによって痺れが生じている場合はこの検査で陽性にはなるものの、このモビライゼーションでは改善されませんので注意が必要ですね！！

尺骨神経は腕の内側を走っています。

肘の内側の骨の出っ張り(内側上課)の後ろ側を通っているので、肘をぶつけた時に「じ〜〜ん」とする神経です。

よって、このテストでも肘の内側に痛みや痺れが出現すればある意味正確にこのテストが実施できています😁

・正中神経のテスト

・橈骨神経のテスト

少しでも今後の臨床や医療機関への受診のきっかけになれば幸いです。

一般の方も痛みの不安や心配になることがあれば医療機関への受診をお勧めします。